こんにちは、dom株式会社CEOの浦林文野です。
最近、お客様からよくいただく質問があります。「市場がこんなに荒れている時、自分のポートフォリオは大丈夫なのでしょうか?」というものです。確かに、ニュースを開けば金利の動向、地政学リスク、為替の急変動など、不安をかき立てる話題ばかり。私自身、業界に長く身を置いていますが、相場の変動に「慣れる」ことはあっても「動じなくなる」ことはありません。
だからこそ、私たちはAIによる自動リバランシングの仕組みに大きな価値を感じています。今日はその意義について、少しお話しさせてください。
リバランシングとは、簡単に言えば「資産配分の比率を当初の目標に戻す作業」のことです。例えば、株式60%・債券40%で運用を始めたとしても、株式市場が上昇すれば株式の比率は70%に膨らみ、リスクが当初想定より高い状態になります。逆に株が暴落すれば、株式比率が下がり、本来狙っていたリターンが得られにくくなる。これを定期的に整え直す作業がリバランシングです。
しかし、これを人間が手動でやろうとすると、なかなか厄介です。「もう少し上がるかも」という欲、「これ以上下がったら怖い」という恐怖。感情が判断を歪めてしまうのです。私も若い頃、相場の天井で買い増したり、底値で売ってしまったり、何度も苦い経験をしました。
AI自動リバランシングは、こうした人間の感情を排除し、ルールに基づいて淡々と実行してくれます。市場が急落した時こそ、機械的に「割安になった資産を買い増す」判断ができる。逆に過熱している時には、利益確定を粛々と進める。これは言うほど簡単ではなく、人間にはなかなかできない芸当です。
さらに、私たちが力を入れているのは、単なる「定期実施」ではなく「動的なリバランシング」です。市場のボラティリティ、相関係数の変化、マクロ経済指標などを総合的に判断し、最適なタイミングを探ります。毎月決まった日に機械的に行うのではなく、本当に必要な時に必要な調整を行う。これがAIの真価だと考えています。
もちろん、AIは万能ではありません。過去のデータに基づく以上、想定外の事態には弱さもあります。だからこそ私たちは、AIの判断と人間の知見を組み合わせるハイブリッドな運用体制を大切にしています。
市場が揺れる夜も、皆様の資産を守り育てるために、AIは静かに働き続けています。不安な時こそ、一度ご自身のポートフォリオの「設計思想」を見つめ直してみてください。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう。
dom株式会社 CEO 浦林文野