こんにちは、dom株式会社CEOの浦林文野です。
2024年も折り返しを過ぎ、AI投資の世界はかつてないスピードで進化を続けています。私自身、毎日マーケットとアルゴリズムの両方を見つめながら「今、本当に価値のある投資判断とは何か」を考える日々です。今回は、現場でAI資産運用に携わる立場から、2024年のAI投資トレンドを皆さんと一緒に整理してみたいと思います。
まず最も大きな潮流は、やはり「生成AI関連銘柄」への資金集中です。ChatGPTの登場以降、半導体大手のNVIDIAをはじめ、クラウドインフラを担うMicrosoftやGoogleといった企業に投資マネーが流れ込みました。ただし、ここで注意したいのは、株価の上昇がすべて実需に裏付けられているわけではないという点です。2024年後半に入り、「AIバブル」を警戒する声も出始めています。私は、こうした局面こそ冷静にバリュエーションを見極めるべきだと考えています。
次に注目したいのは、「AIを活用する側」の企業群です。製薬、物流、金融、製造業など、AIを業務プロセスに取り込むことで生産性を飛躍させる企業が増えてきました。私はこのトレンドを「第二波」と呼んでいます。第一波がAIを作る企業の物語だとすれば、第二波はAIを使いこなす企業の物語です。投資家としては、この第二波にこそ中長期的なリターンの種があると見ています。
三つ目のトレンドは、「個人投資家向けAIサービスの普及」です。ロボアドバイザーは数年前から存在しましたが、2024年は生成AIを組み込んだ対話型の資産運用サポートが一気に身近になりました。dom株式会社でも、お客様一人ひとりのライフプランに寄り添うAIアドバイザリーの開発を進めています。専門家のノウハウを、より多くの方が手軽に活用できる時代がすぐそこまで来ています。
では、初心者・中級者の方は何から始めればよいのでしょうか。私からのアドバイスはシンプルです。第一に、AI関連の個別株に集中投資せず、テーマ型ETFなどで分散を効かせること。第二に、自分が理解できるビジネスモデルにだけ投資すること。第三に、AIツールを活用して感情的な売買を避けること。この三つを守るだけで、リスクとリターンのバランスは大きく改善されます。
AIは魔法の杖ではありません。しかし、正しく付き合えば、これまでプロにしか扱えなかった分析や判断を、私たち一人ひとりの味方にしてくれる強力なパートナーになります。2024年の残り、そして2025年に向けて、皆さんと一緒にこの新しい資産運用の時代を歩んでいけたら嬉しく思います。
次回は「AI時代のポートフォリオ設計」について、より具体的にお話しする予定です。どうぞお楽しみに。
dom株式会社 CEO 浦林文野